「少し休憩しようか」

その言葉にキラはホッと息をついた。
けれどその安堵は、本当に一瞬だけで。

再び唇を覆われて、キラは手足をばたつかせた。

「んっ!」

口の中に広がるのは、自分の放った性の味とはまた違った、深い苦味だった。
独特の香りがするそれを、アスランは舌を巧みに使って大量にキラの口腔に流し込む。
気管に入り込んできたそれを吐き出そうとするけれど、塞がれたままの唇が許さない。
舌を喉元まで押し込まれ、キラが全てを飲み込んだところで、漸くアスランの唇は離された。
喉が焼け付くように熱い。

「な……に……」

アスランは傍らにあった一本のボトルを見せる。
古びたラベルはインクが滲んでいて何が書いてあるかを理解するのは難しかった。

「ワインだよ。お酒を入れるケーキがあるから。甘いだろ?」

アスランはすでにグラスに注がれていた赤い液体を口に含むと、再びキラの口腔を蹂躙する。

歯列を強引に割られワインを飲まされる動作はグラスに並々と注がれていた液体 が無くなるまで続けられて、
その頃には失われた酸素とアルコールのせいでキラ の思考はぼんやりとしたものへと変わっていた。

「身体があったかくなっただろ?」
「ん……」

火照った身体には冷たく感じられるアスランの指が優しく頬を撫でる。

その擽ったさに身をよじると、脚の間に放った残滓がぐちゃりと淫猥な音をたて た。

「ぁ……」

アスランにまた揶揄されると思い、身を竦めたキラを見てアスランが目を細める 。

「あぁ、まだ飾りつけが途中だったね」

朦朧とした思考がアスランの言葉を理解しようとしない。
ただ視界に映る優しい微笑みに、キラは頷いていた。

「じゃあ、後で俺が食べるときに嘗めてほしいところ全部に塗ってごらん」

キラは小さく頷いていた。

喉がワインのせいかヒリヒリと痛かった





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後味悪っ!すみまそ・・・