「ひゃっ……」

微かに震え、熱くなった性器に冷たさが走る。

「キモチイイ?キラが甘いから、砂糖はあまりいれなかったんだけど」

よく見れば、アスランが先ほど口にしていた白いものが塗られていた。
柔らかいそれはキラの雄の動きに合わせて震えている。

「あすらっ…これ…」
「そう、生クリームだよ」
「なんで……ぼくにっ…」
「だってキラ、手伝ってくれるんでしょう?」
「手伝うって……」

性器からそのまま腹を指でなぞられ、キラの喉がヒクンと鳴る。

「ああ、俺がやってあげちゃってたから、わからなかったか」

ごめんね、と頭を撫でる仕草は優しいのに請われる内容はどこまでも残酷だった 。

「自分で……塗るの……?」

弱々しいキラの声にアスランは意外そうな顔をした。

「よくわかったね」

アスランは卵を生み出しとボールよりも一回り小ぶりのそれをキラの手元に差し出す。
そこへ手を入れることを躊躇するキラの手首を掴むと、アスランはそのままクリームの中へと強引に導いた。

「まずは味見をしてもらおうかな」

掴んだ手を離すことなく、キラの指は自身の蕾に宛てがわれた。

「ゃだっ……なんでっ」
「ここで味見するんだよ」

その言葉にキラは青ざめる。

「そんなっ……むり…」
「大丈夫だよ」

アスランの低い声は甘えを許さない。
諦めたようにうなだれたキラは、眼をギュッとつむると自身の指を動かし始めた。
ひくついた蕾に冷たいものが潜り込んでくる。
クリームがキラの体温で溶けて、そのぬめりが細い指を更に奥へと誘う。

「ひぅっ…」

収縮を繰り返す熱い腸壁に甘い声が漏れる。
自身が締め付ける度に、蕾に潜りこむ異物感が快感にすり代わり、全身を駆け巡る。

「おいしい?」
「そんなの……わかん…ない…」

必死に答えるキラを見下ろすアスランの顔には慈愛が満ちているのに、感じるの は恐怖だけだった。

「じゃあ、俺も味見してみようかな」
「えっ……」

アスランはおもむろにキラの脚の間に顔を埋めると、クリームに塗れたキラの性器の先端を舌先で嘗めた。

「ゃっ……やめて!アスラン!」
「これだけじゃ、味がわからないな」

もっと食べてみないとね、と微笑まれてキラは背筋にゾクリとしたなにかを走らせた。
それが恐怖なのか快感なのかを理解する前に、アスランはキラの全てをくわえ込んでいた。

「やめて……アスラン、やめて!」

指を蕾から引き抜くときに身体は震えたけれど、その手で必死にアスランの頭を押しやる。
けれどアスランはびくともしない。
キラはなんとかしようと脚を閉じたが、それは逆効果だった。

「誘ってるみたいだよ」
「ちがっ……」
「キラってば淫乱」

アスランの吐息がキラの雄にかかる。
ザラリとした舌で包み込むように嘗めとられ、先端を薄い唇に吸われる。

「ぁぁぁっ…も……はなしてぇっ」

解放は一瞬だった。
先端の割れ目に歯をたてられ、キラの身体は痙攣すると共に白濁を迸しらせてい た。
アスランはキラの精を全て受け止めたけれど、キラは乱れる呼吸を正すのに必死だった。

「甘いね。キラの蜜のせいかな?」

アスランの笑い声にキラの身体が紅く染まる。

「キラも味見してみる?」

いやだ、と首を振る前に顎を掴まれ唇を塞がれる。
アスランの熱い舌がキラの歯列を割って入り込んでくる。
その時、喉元にまで入り込んできた舌のせいで噎せそうになったキラは、驚愕に 目を見開いた。

アスランの舌と同時にキラの口腔に流れ込んできたモノ。

粘りを帯びたそれは苦味と共にキラの口内をすぐに支配する。
漸く離されたアスランの唇から、名残惜しそうに銀糸が伝う。

「ねぇ、甘いでしょ?」


キラの味は


そう付け加えられて、キラは絶句した。



backnext